臨済宗(禅宗)との化学反応から生まれる日本文化事

工芸盆栽「A-BONSAI」の企画・開発・販売ビジネスを推進している梶原でございます。
我が梶原家は、鎌倉時代に活躍した武将・梶原景時の子孫と伝えられています。

鎌倉時代(1185年〜1333年)は、栄西が中国から持ち込んだ禅宗(臨済宗)が政治にも影響を及ぼしていました。その流れを受け、続く室町時代(1334年〜1573年)には、禅宗(臨済宗)がさらに政治に深く関わるようになりました。

八代将軍・足利義政の時代には、禅の「侘び・寂び」の美意識が日本文化に取り入れられ、新たな文化が形成されました。茶道で知られる千利休の師匠である禅僧・村田珠光が「侘び茶」を創始したのもこの時期です。いけばなもまた、仏前に供える花(供花)を原型とし、池坊専慶によって芸術として体系化されました。

当サイトの主役である、日本文化としての盆栽もまた、小さな鉢の中に大自然を表現し、「侘び・寂び」の美を楽しむ芸術として新たなかたちで誕生しました。平安時代に中国から伝わった「盆景」と臨済宗が化学反応を起こし、侘び・寂びの心が込められた日本の盆栽が生まれたことは、非常に興味深い点です。

私、梶原亨は理系人間であり、大学院の専攻は情報工学でした。文化とはあまり関わりのない、いわゆるモーレツビジネスパーソンとしての時期を過ごしてまいりました。しかし、ビジネススクールで出会った恩師から「日本文化の重要性」や「日本人としてのアイデンティティを自らの言葉で語ることの大切さ」を教わり、日本文化に対する気づきが生まれました。

宗教観についてもあまり深く考えたことはありませんでしたが、鎌倉時代からの祖先が臨済宗の信仰者であったこともあり、自身の家系が代々、臨済宗の檀家であることをあらためて認識するようになりました。

理系人間と臨済宗の「化学反応」によって、お手入れ不要で枯れることのない、しかし「侘び・寂び」の心が刷り込まれた工芸盆栽が生まれたのです。目には見えない必然性が、歴史に刷り込まれているような、何とも言えない不思議な感覚を覚えました。

先日、久しぶりに臨済宗の和尚様と心を込めてお経を一緒に読ませていただき、ふと、何か大きな必然性を感じた次第です。

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A-BONSAI Moyogi Light(黒松 高30㎝)

J-和インターナショナルストア

A-BONSAI Moyogi Light(黒松 高30㎝)

¥79,200